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認知的複雑性と国語の関係(続き)
おはようございます。国語くらふと芦屋の大鹿です。以前、認知的複雑性と国語の関係についてブログを書きました。最近の指導で「近畿の中学入試国語2026年度受験用発展編」に掲載されている大阪桐蔭中学の入試問題の文章(参考書中には書かれていないので不明ですが、おそらく2025年度)を検討したところ、偶然似たような話が出てきたので紹介してみたいと思います。
この問題文は中野信子さんという方が書いた「脳の闇」という作品からの抜粋です。中野信子さんは京都芸術大学の客員教授もされている脳科学者で、youtubeで時折お見かけ致します。この文章で、中野信子さんは「脳は、複数の考え方をあいまいなまま抱えておくことを心地よくは感じないように出来ているともいえる。」と述べています。また逆に、「私たちは、それが正しかろうが誤っていようが、一つの考えに立脚し、確信を持つということに生理的なレベルで快感を覚えるようにできてしまっている。」とも述べています。ここには、認知的複雑性というワードは出てきませんが、おそらくは以前の私のブログ内で述べた認知的複雑性に関連した論述を展開しているものと考えられます。つまり、脳は認知的複雑性を高いレベルで維持することを避けたがる、ということだと思います。その理由について、中野信子さんは、「脳は自分の身体の中で、わずかな重量パーセントを占めているだけなのに、リソースは実に5分の1から4分の1も使ってしまうという浪費家でもある。」ので、「少しでも楽をしたいと常に願っている、働くことの嫌いな臓器でもある。」とも述べています。耳の痛い話ですね。中学受験国語(特に文学的文章)で求められる高いレベルでの認知的複雑性を維持するためには、少なくともテスト中は、本能的な脳の仕組みにあらがう必要があるのですね。
サッカーワールドカップで、日本は惜しくも強豪ブラジルに破れ決勝トーナメント1回戦で敗退してしまいましたが、サッカーに例えると、ブラジル相手に高いディフェンスラインを維持しつつ中盤をコンパクトに保ち、全員オフェンス全員ディフェンスで90分間プレスをかけ続けるようなものでしょうか。過酷であり、また残酷でもあります。とはいえ、これに打ち勝ってこそのワールドカップ優勝…もとい最難関中学合格だとも思いますので、やはり日々の脳の鍛錬が重要であるということを、講師の私も肝に銘じて指導にあたるよう、改めて気を引き締めたいと思います。
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